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負けた日のグータッチ
279号百景_負けた日のグータッチ

最近の息子は、返事が素っ気ない。
部活の試合、どうだった? と聞いても
「まぁ、ふつう」。話がつづかない。
勝ったのか?「3‐1」。
活躍したか?「1点とった」。
やったじゃないか。
そう言ってこぶしを差し出したが、
グータッチが交わされることはなく、
「いや別に」と面倒くさそうな声にとって代わられた。
ほんの1年前、小学生の頃までは、
聞かずとも息子から報告をくれたのだ。
活躍した日のグータッチも、
父子の恒例の挨拶だったのに。

次の週末は久しぶりに、
息子のサッカーを覗きに行こうか、と思った。

グラウンドから、少し離れて立つ。
息子のチームに、ひときわ体の大きい子がいる。
声もよく通って、その分、味方への叱咤も
手厳しく聞こえる。
「ミスんなよ!何やってんだよ!」
怒鳴られた息子のプレーは、みるみる消極的になる。
あぁそういうことか…。合点はいったが、さて。
こんなとき父親という存在は、
どんな言葉で彼の帰りを迎えるべきなのだろうか。

どうだった?「まぁ、ふつう」
あいつ味方に厳しいな。「…来てたの?」
かけてやれた言葉は、結局ただの感想だけだった。
けれど、その夜の息子は、珍しく
私に愚痴をこぼしてくれた。
「でも、あいつが一番、勝ちたがってるんだ」
最後に息子はそう呟いた。
私は何度か頷いて、
強く握ったこぶしを差し出してみた。

暮らし百景_題字

--- 提供 Kao 花王株式会社 ---

--- 作者の方からのメッセージを頂いております ---

小学校から、中・高・大学、そして社会人と、
サッカーを続けてまいりました。
自分はサッカーというスポーツに育てられた。
そんな気持ちを、今でもずっと抱いております。
いまの私は、花王というフィールドで生きてはおりますが、
サッカーやサッカーファミリーへ、スポーツというものへ、
なにか恩返しがしたいと、常々思っておりました。
とても拙い原稿ではありますが、その思いが、
少しだけ叶ったようで、大変うれしく存じます。

選手同士のあいだで、あるいはコーチや保護者の皆様と
選手のあいだで交わされる「会話」というパス交換。
それがたとえどんなに不器用だったとしても、
受け手のことを想ったパス交換でありますように。
(選手時代、あまり器用ではなかった
自分自身への自戒を込めまして)

末筆となりましたが、
今後の白岡市サッカー協会様のますますのご発展と、
プレイヤーたちのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。


--- 選手のあいだで交わされる「会話」というパス交換
それがたとえどんなに不器用だったとしても
受け手のことを想ったパス交換でありますように ---
心にしみます・・・
お子さんの少年サッカーの時代は、あっという間に過ぎ去ってしまいます。
お子さんの最高のサポーターとして、
お子さんと一緒に、少年サッカーを目一杯楽しんでください!

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突然の訪問、失礼いたします。
私はこちら⇒b--n.net
でブログをやっているきみきといいます。
色々なブログをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^
さくら | URL | 2017/12/24/Sun 16:42 [編集]

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